海上産業都市 軍艦島〜三菱端島炭鉱
(2000年3月28日撮影)
   長崎市の南西約16キロの海上に位置する長崎県西彼杵郡高島町端島 三菱端島炭鉱。1870年開坑から約104年続いた そのヤマの歴史は、昭和49年1月15日、幕を閉じた。端島は、「軍艦島」とも呼ばれた。少し離れて海上から眺めると、角 度によってはまさしく軍艦が海に浮かんでいるように見えるからだ。元々岩礁の小さな小さな島であったが、そこに石炭が発見 されたことから、コンクリートで周囲を広め、周囲約1.2キロの現在の島に発展して行った。そこには、当時ではまだめずら しかった9階建ての高層アパートがひしめき、昭和30年代の日本経済高度成長期時代には5千人以上の人が住む人口密度世界 一の海上産業都市であった。たった縦約480メートル、横約160メートルの広さに、住宅・病院・学校・警察・映画館・パ チンコ店・理髪店・売店など、墓地以外はすべて揃っていた。
 しかし今、ここは無人化し、たまに島の堤防に釣り人を見かける程度である。だが、忘れてならないのは、ここはかつて、そ ういった色んな思いで生きてきた炭鉱労働者が生活していた場であり、今もなお、全国へ散っていったその家族らの故郷、とい うことである。
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