三池から続く線路(みち)〜 東濃鉄道駄知線跡 3 (岐阜県土岐市)
東濃鉄道駄知線跡を歩いて約2時間。線路跡の両側からは建物が消え、林の中を歩いていた。「トーキョウト、トッキョキョカキョク」。ホトトギスが
鳴く声がした。夏だと言うのにウグイスも鳴いていた。
右側に見える土留めに、使用済みとなったレールが使われていた。
午後4時過ぎ、歩き疲れ果て、「この道はどこまで続くのか。もう引き返そうか」と考えていた矢先、線路跡は取り除かれた高架橋で途切れていた。
その先は山の中。
民家の人に尋ねたら、「山の中を30分ほど歩けば鉄道のトンネル入口にたどり着くが、今は薮蚊はもちろん、マムシもたくさんいるのでやめた方がいい。
道も整備されていない」という。そのとおり、山の中の線路跡はうっそうと生い茂る雑木でふさがれていた。忠告を聞き入れ、廃線跡探訪はここで断念。
帰りは東鉄バス「山神」バス停からJR土岐市駅行きに乗ることにした。
山の手前で途絶えた線路跡の場所は、土岐市下石(おろし)町。美濃焼きの窯が建ち並ぶ集落。写真のご婦人は、そんな里で出会った親切なおばさん。ポーズを取ってくれた。
「10月初旬に『下石どえらあええ陶器祭り』があるので、その頃また来るといいよ。陶器窯も見学できるよ」とも。
他、ここへたどり着くまでに、土岐市総合病院で待機するタクシー運転手さん、通りすがりの近所のご婦人、下石町公民館の事務員さん、総合運動公園の
所長さんと事務員の女性等の親切に感謝。特に、運動公園の女性には「熱中症にならないように」とペットボトルのお茶までいただきました。ありがとうござい
ました。
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