住友大阪セメント兜F根工場専用線  滋賀県彦根市里根町


 「終戦前、彦根駅裏側の山手にあった野沢石綿セメント工場に朝鮮の人たちが徴用されてきた」。近所でお年寄りから 聞いた話である。野沢石綿セメント工場とは、1933(昭和8)年、昭和セメント彦根工場(その後の野澤石綿セメント)操業開始。1944(昭和19)年、小 野田セメントが彦根工場買収。最終的には住友大阪セメント兜F根工場となり1996年閉鎖。2009年頃から取り壊され、現在高級住宅地および商業施設となっている。

住友大阪セメント兜F根工場(2004年1月18日撮影)

(2004年1月18日撮影)

 国道8号線にまたがっていた住友大阪セメント彦根工場専用線の橋梁跡。
 彦根駅までの同専用線の距離約400メートル。野沢セメント(現:住友大阪セメント)の原石輸送として昭和35年11月10日 営業開始した近江鉄道の貨物輸送も、トラックの進出により昭和63年3月12日全廃された。そして、そのトラック等の運行 の妨げになり、また景観上もよろしくないとして、工場専用線の橋梁も撤去された。

(2004年1月18日撮影)

住友大阪セメント彦根工場引込線跡(2004年1月18日撮影)

住友の標識が残る(2004年1月18日撮影)

近江鉄道彦根車庫。後方は佐和山城跡がある佐和山。
(2004年1月18日撮影)

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