旧三井田川炭鉱社宅 その1  福岡県田川市松原一区


 旧三井田川炭鉱社宅、松原一区。戦時中に建てられたというその木造平屋建て住宅は、全戸数485戸。 炭鉱閉山後は市営住宅として生き残っていた。しかし、近く鉄筋コンクリートアパートに随時建て替えられていくという。それと 同時に、かつての炭鉱住宅特有の人情も薄れ、「あれー、あんな人、近所におったやろか」という状態になってきているという。

(2000年3月27日撮影)

 左端に見える煙突は「社宅風呂」時代のもの。現在は使われていない。

(2000年3月27日撮影)

(2000年3月27日撮影)

 写真を撮っていたら、路地の奥からおばさんがこちらに近づいてきた。「私の生まれは 三井三池炭鉱の社宅で、こういう場所へ来るととても懐かしい」と説明すると、おばさんは、「ここも元は三井の社宅 バイ」と、三池炭鉱ばかりが三井じゃないと言わんばかりのような、何か誇らしげな言い方に聞こえた。たぶん、苦労 が多かったに違いないが、おばさんはおばさんなりの三井に関わってきたというプライドのようなものがあったに違い ない。

(2000年3月27日撮影)

元炭鉱マンの橋本さん (2000年3月27日撮影)

 ここに住む元炭鉱マンの橋本さん。自治会長も務め、温和な人柄。テレビでも紹介された ことがある。

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